都道府県の知事や議会議長の公用車がとても高級だと騒がれています。原資が税金だからコスト計算や安全性や格式といったファクターも含めて話題にされることは悪いことではありません。しかしコロナ下でも全く機能しなかったマスクの配布の費用で、災害への備えがどれだけ出来たのだろうと考えれば、求める方向性は間違ってはいないのでしょう。
市や町や、選挙区の有権者の一票で要職に就かれた人達は、一体この件についてどのような認識をもっておられるのでしょうか。一部には「乗り心地が・・・」などど言い出す首長もいるようで、今更ながら選んだ県民の良識を疑いたくもなります。
「乗り心地がよければ、道のでこぼこはわからないと思いますが?」
私ならば、こう問うでしょう。地元の様子を肌で感じられることは、車の乗り心地であっても大切な情報源だと思いますが、もはやそんなことはどうでもよいのでしょう。
体裁を取り繕うことや、外部へ格式をひけらかすことの方が大切だと公言しているようなものです。安全性や信頼性というのなら、他に選択肢はいくらでもあると思いますが、前例主義にまみれたこの国ではもはや空論なのかもしれません。
「総合的、俯瞰的に・・・」
もう、この言葉を付ければ、無敵の言い訳ができます。
決めた理由を聞かれたときは、どのような場合でも必ずこう答えればよいのです。
短歌に限らず、現代の様々な所でこれに類する問題が蔓延っています。
いつまではっきりしない理由や明確にならない基準に振り回されるのでしょうか。
たった一人からでも自らの確固たる意見や主張を持たなければ、もう何も変わらないと思います。腐敗したものに群がるのはハイエナのような人間だけです。
・ 浮き世には興味はないさ名誉職 車も書類も黒塗りが好き
公務とは公に務めると書く。値引かれた惣菜以下の「おつとめ品」に信念はない。
2020年10月26日
短歌 ミルク