人の想いを知ってか知らずか、猫のクロは時々凄い勢いでビニール袋(特にコンビニの)と戦っています。まるで見えない獲物が袋の中にいるかのように、執拗に追い回し、あしらわれては睨み付け、取っ組み合って遊んでいます。過剰なほどに手加減をしてしまうのんきな飼い主達をよそに、限られた命を精一杯使って全うしようとする姿に見えて、可笑しさの中にも強いメッセージを感じずにはいられません。クロは言葉も道具も持たないけれど、その時々で自然の理を伝えてくれる生きた伝道師でもあったのですね。
手加減に慣れた私に寄りもせずビニール袋と決闘のクロ
クロは臍ヘルニアにも関わらず、とても元気で長生きしてくれました。
2019年7月30日
短歌 ミルク