本当に送られてくる写真の酷さに閉口しています。ここまで感動沸点が低くなったのは、安易なSNSの普及以外に考えられません。異様に眼が大きく顔が変形したスナップやあり得ない色の夕焼け、眼や爪の色まで変えられてしまったペットたち、もう無機物感丸出しで気味悪い色の食べ物など、それはいつかほんとうに振り返りたい思い出なのでしょうか。おかしいくらいにネットに自分を晒していることに気づかず、嘘を嘘で塗り続けて、一体何を隠そうとしているのでしょうか。偽物はいつか必ずメッキが剥がれます。スマホはメッキする道具では無い、ただのガジェットに過ぎません。
写真1枚の為にシャッターチャンスを愛おしみ、一瞬のために心を捧げた結果がネガやポジのフィルムとして残っています。唯一無二の切り取られた時間、嘘のない恋人や友の笑顔、褪せていく風景もあの頃のままに時代を伴って手元にあることは幸せなことです。すべて本物で、何一つ言い訳することのない1コマ1コマは、それでけで十分輝いています。
ネガでさえ弾ける笑顔残るのは本物だけだ偽りのない
ありのーままのーすがたーみせーるのよー・・・って歌ってたじゃない? 君たち。
2019年7月24日
短歌 ミルク