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短歌のリズムで

言の葉が群れをなすかな鰯雲 暮れゆく空で歌になるらむ

羽化

まだ漢字も満足に読めない頃に、重厚な百科事典の白いページの中に美しい蝶を見た時の衝撃を、その姿は一瞬で思い起こさせる出来事でした。小学生以来の大人になった君を見たとき、全てが再び図鑑の中に引き込まれました。少し話をして、冗談交じりに「当時は好意を持っていた」なんて言うのが精一杯で、あっさりと見送ってしまった、柄にもなく大人を気取る自分を呪ったのも懐かしい記憶です。

美しい紋様だから触れられず君は節度の繭に消えゆく

もう図鑑の中には入れない。手を取れば元に戻せないことを知っているから。

2019年6月20日
短歌 ミルク
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プロフィール

HN:
ミルク
性別:
非公開
趣味:
頭の体操
自己紹介:
気づく人だけが手に入れられる
輝きを求めて、日々の宝探しを
楽しむように短歌のリズムで進む
足あとのようなものです。

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