なかなか覚えられない、書かなくなって忘れてしまうことの増えた漢字ですが、国字という日本固有の漢字には、とても興味深く親しみを持って使われる字があり、私も特に「凪」「峠」「躾」などに、日本的な趣を感じています。樫、榊、椙、栃などの木へんのものや、鯏、鰯、鯑、鱚などの魚へんのものなど、生活に根付いた感覚から生み出されたことがすぐに理解できて、高い意識も持って伝えることの意味を理解していたと感心しています。辻褄なんて言葉を生む辻と褄なんて字もあったり、常に細やかな観察眼と柔らかい思考を持っていた当時の人々のセンスはすばらしいものです。
筆が問う様式美とは形容を文字たらしめて胸に留めん
少ないに毛と書いて「むしる」って、あんまりじゃないですか~。(毟る)
2019年6月24日
短歌 ミルク