国家や政治は水という国民を入れるタッパーのようです。てんでばらばらでは扱いにくいので、ゼリーのように固めようとしますが、上澄みと沈殿という格差を知れば当然、なだらかになる方向へ動き出します。水の動きが激しくなれば熱を持ち、タッパーは水を封じ込められなくなるので冷まそうとしますが、これも冷まし過ぎると水は固まって動かなくなり、国はたちゆかなくなるでしょう。水は澱めば腐ることをよく知っていて、留まることを嫌いますから、動くときには音を出して訴えているのだと思います。
闘争の熱を持ちつつ破られたビラの小石を払う手のひら
豊かさを詠うこの国で、ほんとうに必要な人たちのもとに屋根や傘はあるのでしょうか。
2019年6月18日
短歌 ミルク