自分の正義と異なる考えに、執拗に異を唱えたり攻撃したり、貶めたりする考えが全世代に蔓延しています。差別や偏見に近い、日本ならではの島国病の一つだと思いますが、これは自分の存在に自信がなく、自分一人で立つことができない弱い心の病であると考えます。そもそも正義と悪の線引きも曖昧であるのに、悪がなければ自分は自分で居られないかのように、日々他人の粗探しに奔走し、人や物事を見る眼も心も腐ってしまった悲しい状態です。
悪探し依存症です。
自分が白の駒であり続ける為に、向かいの天秤には黒い駒を載せなければならない、釣り合う事よりも自身の正しさにこだわり続けることが、もう、嫌いな物にしかピントが合わない歪な心を形成してしまいます。
相手の顔や本心が見えないネットの世界においても、想像力に乏しければ安易に善悪の線引きをしてしまいがちです。歌意を探るように相手の考えに心を寄せて、落ち着いてコミュニケーションをとりたいものです。
正義とは悪がなければ成り立たぬ悪を求めて悪を産み出す
一人のオセロほどつまらないものはないし、ひっくり返せない角の駒も、世の中にはある。
2019年7月6日
短歌 ミルク