その花は不純なものを嫌うかのように、明るさを抱いて開き、夕刻には静かに閉じてしまいます。太陽の恵み、命の輪廻、循環の重み、そんな全ての理を内に秘め、導くさまを極楽浄土に例えることは、とても自然なことのように感じます。
悲しいかな人は、その美しい花弁の内側に身を置くことはかないませんが、もしも小さな命に生まれ変わることができたなら、きっと素晴らしい景色に身震いすることでしょう。
花ハスの小さなヘブン人なればこの極楽に身を預けたし
花開く音はきっと、感嘆の声に違いない。
2019年7月17日
短歌 ミルク