番組フリップを真似た15首は画像で貼り付けたため、文字での検索ができません。
あらためて文字に起こして掲載します。※()内は題
(馬)
● 助っ人を馬力で呼んで親方は誰より玉の汗滲ませる
(もし)
● 樹形図に「もしもあの時、」無い枝を加えてばかり愚痴が木霊す
(帽子)
● 風さらう帽子は美女になだめられいたずらの日の少年の手に
(孫)
● 「載せるね」の軽々しさも網棚へ退屈となる膝に孫の手
(弁当)
● 唐揚げと共に汗する母親に今日も言えない感謝の五文字
(蝶)
● 複眼の捕らえた色の数だろう鱗粉絵の具コスモを宿す
(越)
● マスク越しアクリル越しの窮屈も解く笑顔のレジに安堵す
(記念日)
● お妃のブレーカ落ちて果たされぬサプライズなり日を誤れば
(冷蔵庫)
● あたたかさ背中で感ず単身の夜にもたれる冷蔵庫から
(遊び)
● 中身なきごっこ遊びに疲れたら土に触れたい 虫になりたい
(サンドウィッチ)
● クレームの電話は続く当番のサンドウィッチは立てられたまま
(ノート)
● 行き来したノートも今は形見かな喧嘩の後に残る切れ端
(到着)
● 帽子だけ見ていろというアライバル白髪混じるカウボーイ来る
(怒り)
● 駆除された母呼ぶ子グマ人間は詫びる心を探しもせずに
(嘆き)
● 抜き言葉排除できない若者に媚びる歌人と腐った歌壇
2020年10月23日
短歌 ミルク