近年LEDを多用するアート作品なるものがイベントを賑わせています。プロジェクションマッピングと共に使われることも多いシステムですが、あまりにもバーチャルなことの連続で、実感や実体験のとらえ方がゆがめられて、デジタルテクノロジーが最高だと言う間違った解釈に行き着かないか、とても心配しています。3Dテレビが大きく失敗したように、人間は自己の感覚を大きく超越することを好まないし、受け付けません。見えすぎても、聞こえすぎても、拒絶してしまいます。それがいくらデータに基づいていて正確でも、破綻しない世界はどこかおかしいと勘ぐってしまいます。
スマホの中のモンスターが決して操作者をひっかいたり噛んだりしないように、デジタルはこの世の全てを置き換えるものではありません。
もっともっと控えめにアナログを補完するテクノロジーであって欲しいのに、今のデジタルはやりたい放題で親しめません。
相変わらず、開発者のベクトルは安直な方向ばかりを向いていて、期待できない21世紀です。
令和になったというのに、みんな手に手に扇風機持って歩いていますしね。
水切りの石の顛末燃えて立つ火薬の匂いアナログの夏
VRで水切りが出来たとしても、何一つ面白くないでしょうね。
2019年8月17日
短歌 ミルク