投稿サイトでお目にかかった、とても素敵な先達の一人があけほの先生です。古典に深い造詣をお持ちになられる先生は、研究者というよりも探求者という感じで、柔軟な感覚と言葉遣いは、いつも灯りのように私を導いて下さいました。古典の表現の神髄は確かに奥深い所にあるけれど、それはもっと簡単で身近な言葉を使っても近づけるものなのではないかというヒントを、あけほの先生は多くの歌で示して下さっています。
私の作歌の根っこにとても近い感覚で、先生は古代現代に関わらず、言葉と言葉の描く世界の可能性を、柔らかい思考や現代的なセンスでチャレンジしておられます。今でも先生のブログサイトを拝見し、学び、考察し、作歌することは、長く大きな宿題のつもりで続けており、歌に取り組むための大切な種火となっています。
幽玄の果てなきを知り見上ぐれば僅かに光るあけほのの空
月を観て朧を詠う偽りのない真美の舟は真直ぐに進む
2019年7月4日
短歌 ミルク